「最近、イヌリンってよく聞くけどどんなもの?」
「イヌリンにはどんな健康効果があるの?」
「どうやって摂取するのがいいの?」
TVやネット記事などで最近よく出てくるイヌリンですが、「なんとなく体にいいらしい」という認識でどんなものなのかわからない方も多いのではないでしょうか?
そんなイヌリンにフォーカスして、効果や多く含まれる食べ物、おすすめの摂取方法についてお伝えします。
最後まで読んでいただくと、イヌリンについては人にも説明できるようになりますので、ぜひ読んでみてください!
イヌリンとは?
イヌリンとは世界で最も摂取されている水溶性食物繊維の一種で、キクイモやごぼうや玉ねぎ、ニンニクに多く含まれています。
イヌリンは砂糖やでんぷんなどの糖類の仲間になるのですが、人間は摂取してもほとんど吸収されず体外に排出されることから水溶性食物繊維に分類されています。
そもそも水溶性食物繊維とはなんでしょうか?
水溶性食物繊維とは?
食物繊維とは食べ物に含まれている成分で、人の消化酵素が分解できない(難消化性)成分のことで、水溶性食物繊維は水に溶ける食物繊維のことです。
腸内環境を整えることや、うんちをやわらかくし、排便をよくするなどの効果を持っています。
水溶性食物繊維について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
水溶性食物繊維とは?働きや種類、多く含まれる食品や正しい摂り方を解説!
イヌリンの3つの健康効果
次にイヌリンの3つの健康効果についてお伝えします。
- 腸内環境を整える
- 食後の血糖値の上昇を抑える
- 血中の中性脂肪を低下させる
イヌリンの健康効果のメカニズムを一言で述べると、イヌリンを摂取することで腸内細菌たちが短鎖脂肪酸といういい成分を作り出すことにあります。
①腸内環境を整え、便秘改善やや免疫力アップ
イヌリンは腸内にいる善玉菌を元気にすることで、便通の改善や免疫力を高めるなどの効果も報告されています。
イヌリンによって腸内環境が整うと腸内細菌たちが短鎖脂肪酸という腸内の活動を活性化させる物質を生成します。
イヌリン、セルロース、難消化性デキストリンの食物繊維の3種類を比較するとイヌリンがセルロースの177倍、難消化性デキストリンの55.3倍もビフィズス菌を有意に増やすことが明らかになっています。
腸内環境を整えること(別名:腸活)について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
腸内環境を整える上で意識すべき大切な2つのこととは?参考イヌリン|研究対象の食物繊維素材 | 腸の奥からの健康を考える研究会腸の奥からの健康を考える研究会
②食後の血糖値の上昇を抑える
水溶性食物繊維であるイヌリンは小腸で糖や他の栄養素の消化・吸収の速度を緩やかにすることで、食後の血糖値の急激な上昇を抑えます。
また短鎖脂肪酸がインスリンを生成することで血糖値の上昇を抑えています。
イヌリンが血糖値の上昇を抑えることは19世紀の欧米ですでに知られており、糖尿病患者用の食事に利用されていたそうです。
参考短鎖脂肪酸によるインスリン抵抗性の発症予防効果の検証③血中の中性脂肪を低下させることでダイエット効果
イヌリンの摂取によって、腸内細菌が短鎖脂肪酸が食欲を抑制するなどによって、血中の中性脂肪を低下させると考えられています。
中性脂肪は増え過ぎると内臓脂肪や皮下脂肪となり、肥満や太る原因となります。
イヌリンはそんな中性脂肪を低下させるので、ダイエットにも効果的です。
イヌリンを多く含んでいる食べ物
次にイヌリンを多く含んでいる食べ物(100gあたりのイヌリンの含有量)についてお伝えします。
キクイモ(8~17g)
見た目は生姜、味はれんこん、香りはごぼうに似ていて、食感はサクサクとしています。
チコリ(15~20g)
日本ではあまりメジャーではないですが、ヨーロッパではごく普通に食卓に登場する野菜
ニンニク(9~16g)
ごぼう(3.5~4.0g)
玉ねぎ(2~6g)
大麦(0.5~1.5g)
バナナ(0.3~0.7g)
イヌリンのおすすめの摂取方法
次にイヌリンのおすすめの摂取方法について2つお伝えします。
イヌリンが私たちの体にいいことはこれまで十分にお伝えしてきたと思います。
しかしイヌリンばかりを取れば健康になれるというわけではありません。
イヌリンを摂取すぎると胃腸を痛めてしまうこともわかっており、1日10g程度が許容量とも言われています。
イヌリンなどの食物繊維を摂取することで腸内環境を整えることは体にいいことですが、摂取しすぎると逆に下痢を引き起こしてしまうこともあるので、まずは1日2~3gを基準に自分の体に合わせて摂取するようにしてください。
①食材としてサラダや炒め物などの料理として摂取する
イヌリンが多く含まれるキクイモやチコリは生のままサラダとして食べることができます。
また玉ねぎやごぼう、ニンニクなどはあなたが普段食べている料理に使われているので、便秘気味の時や不調が続くときは積極的に選択して行きましょう。
参考Gastrointestinal Tolerance of Chicory Inulin Products - ScienceDirect
②サプリメントやパウダーで毎日スプーン1杯
イヌリンはサプリメントとしても市場に流通しています。
イヌリンパウダーをコーヒーやヨーグルト、毎日の食事にスプーン1杯加えることで摂取できるという手軽なものも多いのでぜひ覗いてみてください。
Amazonで検索してもいろいろな種類があり、1000円以下のものもあるのでぜひ覗いてみてください。
参考イヌリンの商品一覧 | Amazon
おわりに
イヌリンについて、お分かりいただけたでしょうか?
イヌリンとは世界で最も摂取されている水溶性食物繊維の一種で、腸内環境を整えたり、食後の血糖値の上昇を抑えたりする効果があることがわかりましたね。
イヌリンやチコリ、ごぼう、玉ねぎなど普段の食生活から取り入れるのも良し、パウダーなどのサプリメントで摂るのも良しということであなたの体に合わせた使い方をしてみてください。
イヌリンで腸内を元気にして健康な毎日を目指しましょう!