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記事: 発酵|世界最古のフードテック技術

発酵|世界最古のフードテック技術

発酵|世界最古のフードテック技術


「発酵」とは、微生物が食材中の成分を分解・変化させ、その結果として新たな風味や香り、栄養的特性を引き出す自然の営みです。
たとえば、パン作りには酵母、ヨーグルトには乳酸菌、そして日本でおなじみの味噌や醤油、清酒、甘酒には麹菌が深く関わっています。
これらの微生物は、デンプンやたんぱく質、脂質などの成分を糖やアミノ酸、有機酸へと変換し、食材に新たな生命を吹き込みます。その結果、単なる保存手段を超えて、独特の香りやコク、そしてまろやかさをもたらし、人々の味覚に彩りを与えます。昔の人々は、食品の風味や保存性を向上させるフードテック技術「発酵」を知らず知らずのうちに活用し、現代にまで受け継がれてきました。

発酵食品の歴史

 
発酵食品の歴史には諸説ありますが、13,000年前から存在していたと言われています( *1)。当時は穀類からビールのようなものを作り、パンや乳製品を主食としていたんだとか。
それ以降、中東・ヨーロッパで育まれたチーズ、ヨーグルト、ワイン。アジア全域で生まれた味噌や醤油、韓国のキムチ、インドネシアのテンペなど、地域ごとに異なる発酵の技術と文化が長い時間をかけて育てられてきました。
それぞれの発酵食品は、その土地の気候風土、利用可能な原材料、そして生活スタイルに根ざしています。
たとえば日本の麹文化は、湿度と気温が発酵に適した気候や、稲作文化を背景に米麹を用いた独特の発酵食品を生み出しました。これらの食品はいずれも、単なる保存技術にとどまらず、人々の食生活に豊かさと多様性をもたらしています。
いわゆるこれらの古くから使われてきた技術を「オールドバイオテクノロジー」と言う一方、最近は微生物の力をさまざまな場面に活用する「ニューバイオテクノロジー」が発展を遂げています。 

発酵が注目されている理由

近年、発酵食品は健康志向の高まりとともに再評価されています。例えば、発酵過程で生成される有機酸やビタミン、ペプチド、さらには菌そのものが腸内環境を整え、栄養の吸収を助けることがわかってきています(*2)。
腸内環境の改善は、免疫力や肌の状態にポジティブな影響を及ぼす可能性があり、その結果、現代社会で注目される「腸活」「美腸」「発酵美容」といったキーワードが広がっています。
オリゼは「フードコスメ」と言う名前をブランドにつけています。この理由は、オリゼフードを食べて細胞レベルで元気はつらつな状態になってほしいから。腸活はトレンドではなく、習慣です。毎日の積み重ねで将来の自分がキラキラ輝くように、そんな想いを込めてブランド名は名付けました。
発酵は微生物の営みであり、その過程で食材を私たちの体に良い物質へ変化させるため、化学的な添加物を用いずに風味と栄養価を高められる点も大きな魅力と言えるでしょう。
こうした背景から、持続可能な食文化や環境への配慮が重視される流れの中で、発酵という「微生物の力」を見直す動きが広まっています。 

日本の食卓に当たり前に並ぶ発酵食品

日本は世界有数の発酵大国であり、日々の食卓で発酵は根付いています。
朝食の味噌汁や納豆、ランチのチーズや納豆、夕食に飲むビールやワイン、さらにはデザートのヨーグルトやチョコレート、嗜好品であるコーヒー豆の焙煎前に行われる発酵過程など、実はあらゆる場面で発酵は身近な存在なのです。
ところが、最近は食生活の変化やライフスタイルの多様化により、和食離れ・発酵食品離れが起こっているのも事実です。
そこで、毎日少しでもいいので、ぜひ意識して発酵食品を取り入れてみてください。発酵食品を食べることで、体の内側から自然に力がみなぎり、心と体の調子が良くなるでしょう。(でもそれは、食事の「美味しい」を感じることが理由かもしれません)

オリゼの考える「発酵」

 
私たちは、常に発酵することを意識しています。
発酵はより良いを作り続けること。そのための環境整備はもちろん、良質な餌として未知の経験や新たな挑戦をし続けます。腐敗を防ぎながら、発酵し続けるメンタリティで「オリゼ」というブランドを醸成させていきたいと考えています。
私たちオリゼの日常会話には、「発酵」という言葉があらゆる場所で飛び交っています。
自然と微生物が紡ぎ出すこの発酵の世界は、今後ますます価値が見直されていくでしょう。これからも、発酵により社会を、世界を、地球をより良いものに変えていきたいと思います。
 
参考
*1:Mannaa, M.、Han, G.、Seo, YS、Park, I. (2021)「食品発酵プロセスの進化と微生物叢の役割の取り組みにおけるマルチオミクスの活用」 Foods . 10 (11):2861。
*2:Leeuwendaal, NK、Stanton, C.、O'Toole, PWおよびBeresford, TP (2022)「発酵食品、健康と腸内微生物叢」栄養素14 (7):1527。

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