『甘酒は健康にいいって言われているけど信用できない…。』
今回はこんな方へ向けた記事を書いています。
飲む方も増えてきているドリンク、甘酒。
テレビやネットでは「飲む点滴」と言われていたり、美容や健康に良いと言われていたり…。
『本当にそうなの?』
『なんだか怪しい…』
そう思いますよね。
健康に良いと謳われている甘酒ですが、じつは注意すべき点があるのです。
この記事では、甘酒に関する健康情報のホントとウソについて触れていきたいと思います!
え!?甘酒って健康に良くないの?
結論から言うと、甘酒には確かに健康効果はありますが、それだけに頼るのはあまり良くありません。
メディアなどでは甘酒の健康効果の部分のみが取り上げられていますが、完全に鵜呑みにしてしまうのは良くありません。
それでは、甘酒の健康効果のホントとウソについて、3つの観点からお伝えしていきますね。
①過信は禁物!?甘酒ダイエット
『甘酒にはダイエット効果がある』
確かにこれはウソではありません。
月桂冠総合研究所が発表している研究結果によると、マウスに甘酒(米麹と酒粕を原料としたもの)を与えることで、高脂肪食のエサを食べた場合でも体重の増加を抑制できたという報告があります。(参考リンク)
さらに、米麹甘酒に含まれる「ビタミンB群」や「α-エチルグリコシド」には、基礎代謝(生命を維持するために消費する最低限必要なエネルギーのこと)を高めて体重増加を抑制する働きがあります。
しかし、これを過信して甘酒に頼るすぎることで、かえって太る原因になってしまうかもしれません。
その理由は、甘酒の主成分は「糖分」であるからです。
痩せたいからといって、1日に何杯も飲んでしまうと「痩せるために飲んでいたのに太っていた」なんてことになり得るので、ダイエット効果を過信するのは禁物です。
1度にたくさん飲んだり飲む回数を増やしたりせずに、飲む目安を守って毎日続けるのが一番効果的だと言えます。
飲む量や回数などの目安については後ほどご説明しますね!
②甘酒の美容効果はホント??
甘酒に美容効果があることは事実です。
ただし、これもダイエットの場合と同じく、飲みすぎは良くありません。
甘酒には「ビオチン」「コウジ酸」「フェルラ酸」といった、お肌や髪に潤いを与えたり、シミやシワを防いでくれる女性にとっては嬉しい成分が含まれているのですが、だからと言ってたくさん飲めば良いというわけではありません。
たくさん飲めば、その分美容効果が得られるかもしれませんが、それと同時に糖分も摂ることになります。
糖分を多く摂りすぎることで肥満へとつながり、高血圧や糖尿病といった生活習慣病を引き起こしてしまう恐れがあります。
朝起きてからコップ1杯の甘酒を飲んだり、ご飯を食べる代わりに飲んだり、毎日適量を飲むのを継続することで、少しずつお肌や髪も美しくなっていくことが期待できます。
③甘酒で本当に腸内環境を整えられるの?
甘酒には腸内環境を整えてくれる効果があり、便秘の改善が期待できますが、やはり一番は栄養バランスの良い食生活を行うことが大切です。
甘酒に含まれるオリゴ糖や食物繊維は人の腸内細菌のエサになったり、柔らかい便を作ってくれる働きがあります。
また、便に水分を与えて排便を促すマグネシウムも含まれます。
さらに、よく勘違いされがちなのが「麹菌」です。
生きた麹菌が入っていると思われがちですが、甘酒にする過程で麹菌は死滅しています。
じつは、腸内環境を整えるのに「生きた麹菌」を摂る必要はありません。
麹菌は死滅していても腸内に棲む善玉菌のエサになり、間接的に役立っているのです。
重要なのは「生きた麹菌」ではなく、麹菌が生み出した酵素によって作られたビタミンやアミノ酸などの多種多様な栄養素。
このように、様々な栄養素が含まれていることに間違いはありません。
腸内環境を整えてくれる効果もありますが、飲んだから必ず便秘が治るというものではありませんので、過度に信用して大量に飲んでしまうようなことは絶対にやらないでくださいね。
栄養バランスがしっかりとした食事を心がけつつ、適度に甘酒を飲むのを続けていくことが、結果的に腸内環境の改善に繋がっていくのです。
結局甘酒はどのくらい飲めばいいの?
さて、これまで甘酒のホントとウソについて説明してきました。
では実際に飲む場合は、どのくらいの量を目安に飲めばよいのでしょうか。
ここでは甘酒を飲むときの目安の量についてお伝えしていきたいと思います。
目安は1日200g程度!
甘酒を飲むときは1回100g、1日200g程度を目安に飲みましょう。
『あれ?思っていたよりも少ない…』
そう思われるかもしれません。
しかし、先ほどからお伝えしている通り、甘酒の主成分はブドウ糖です。
つまり、「糖分」なのです。
摂りすぎることで肥満の原因になってしまったり、そこから生活習慣病を引き起こしてしまったりする恐れもあるので、普段の食生活の中にうまく摂り入れながら続けていくことで、結果的に健康や美容の効果が得られるのです。
また、メディアの情報を鵜呑みにしすぎないことも大切です。
「生きた菌」だから良いというのはイメージです。
確かに、乳酸菌などの善玉菌は生きた状態で人の腸内に入ることで腸内環境を改善してくれえる働きをします。
しかし、それが必ずしも他の菌に当てはまるとは限らないのです。 麹菌については先ほどもお伝えしたとおりですが、メディアなどで発信される「生きた菌だから良い」という言葉を簡単に信用してはいけません。
たとえ死滅していても、人に有益な働きをしてくれるのですから。 大切なのは麹菌ではなく、それによって生み出された酵素が作り出した多種多様な栄養素であるということを忘れないでくださいね。
おわりに
さて、いかがでしたか?
今回は「甘酒の健康効果のホントとウソ」についてお話ししました。
- お伝えしたことを簡単にまとめると、 甘酒にダイエット効果があるのは本当だけど飲みすぎると肥満を招く恐れもある。
- 甘酒には美容効果があるが、飲みすぎは良くない。
- 甘酒には腸内環境を整える効果があるが、一番大切なのは栄養バランスの良い食生活。
- 麹菌は生きている状態で摂らなくてよい。
となります。
健康効果だけを期待して甘酒を飲むのはあまりおすすめしません。
過度な期待は避けて、楽しみながら続けていくことで結果的に健康効果が得られるのです。
メディアの情報を簡単に鵜呑みにせず、楽しみながら甘酒生活をしていきましょう!