発酵食品と自然災害。災害が起こると発酵ブームがやってくる?

発酵食品と自然災害。災害が起こると発酵ブームがやってくる?

こんにちは!

麹エバンジェリスト/腸活プロデューサーの長瀬みなみです。


「令和6年能登半島地震」で年があけた2024年。

1月の末には東京湾沖を震源とした関東広域の地震も発生しました。

日頃から災害への備えが大切ということを嫌でも感じる1年のスタートだったのではないでしょうか。

みなさんは何か災害に備えていますか?

私は家庭用の簡易トイレや飲み水の備蓄を見直しました。

 


自然災害は発生しないことが1番ですが、災害が起こるとそのあとには発酵食品に注目が集まることが多いことをご存知でしょうか。


能登半島は日本の中でも特に独自の発酵文化が形成されている土地です。

震災の影響で蔵が壊れてしまったり、製造を停止せざるを得ない企業がたくさんある中で、少しずつではありますが、製造の再開目処が立ってきている方の情報も入ってきています。

ぜひ、販売が再開したタイミングでは「買って応援」を通じて、能登の発酵文化に触れていただけたら嬉しいです。

 

 

さて、今日のコラムでは、自然災害が起こるとなぜ発酵食品に注目が集まるのか。

その理由や過去の事例についてご紹介します!

 

災害時に発酵食品が注目される理由

自然災害の発生後に発酵食品が注目される理由は、食品備蓄、健康効果、地域産業の大きく3つです。
これらを背景に、発酵食品ブームが起きることも。東日本大震災の発生後に塩麹や甘酒といった”麹ブーム”があったのもまだ記憶に新しいのではないでしょうか。
さらにさかのぼれば、大正時代の関東大震災発生後には信州味噌ブームが巻き起こったそうです。


なぜブームが発生するほど発酵食品は注目を集めるのか。その理由を詳しくご紹介します。

保存性の高さ

発酵食品には、味噌や醤油など食塩を利用するものがたくさんあります。食塩を加えることで塩分濃度が上がり、食品の保存性が高まります。これらの発酵食品は、冷蔵庫がない時代に食品を長く大切にいただくための保存技術。つまり、現代で自然災害による停電が起こったとしても、冷蔵庫なしで保存することが可能なんです。ただし、冷蔵用として販売されているものは塩分濃度が低く、常温保存に耐えられない場合もあるので要注意ですよ。


震災発生時にはいつも通りの生活を送ることができない場合もあります。食品備蓄の観点から発酵食品に注目が集まるのです。

 

豊富な健康効果

発酵食品のもつ豊富な栄養という観点からも注目が集まることがあります。
食品を発酵させることで、食材の栄養価は必ず上がります。限られた食生活の中でも発酵食品を上手に活用することで、健康管理に役立てられるのです。麹を使った発酵食品にはビタミンが豊富に含まれていたり、日本には大豆を活用したものが多いことからタンパク源としても注目することができるでしょう。


東日本大震災による原発事故後には、味噌は体内の放射性物質を除去してくれる効果が期待できるということ(※)から、条件に見合う味噌の売り上げがあがりました。震災による被害の中には現状の医療では対応できない不安要素もあります。原発事故と放射性物質の不安は発酵食品によって解決することができたのです。ちなみに、チェルノブイリの原発事故の際にはヨーロッパへの味噌の輸出量も増えたそうですよ。


(※)秋月辰一郎「体質と食物」(1980年)

 

代表的な地域産業

日本国内にはその地域ごとにあらゆる発酵食品があります。それらの発酵食品が地域の食文化を作り出していると言っても過言ではなく、地域の代表的な産業になっています。
しかし、地方において多くの発酵食品の生産者は昔ながらの木造建築をそのまま大切に使い続けていることも多く、震災の発生によって蔵そのものが崩壊してしまうことも。能登で発生した震災でも、蔵が崩壊してしまったり断水で製造ができなかったり、あらゆる理由で製造ができない状況に追い込まれている企業があります。


代表的な地域産業であることはもちろん、その地域の人たちの大切な”地域の味”を守るために、震災からの復活や「食べて・買って応援」と言った文脈でメディアなどを通じて取り上げられることが多いのです。震災発生直後の混乱が少しずつおさまってきた今、メディアでも能登の発酵食品に関するニュースを目にするようになりました。今後、製造再開のニュースが聞けるのが楽しみですね。

災害の備えに発酵食品はいかが?

自然災害が発生すると発酵食品が注目される理由についてお話してきました。常温で保管しても大丈夫なお味噌などを備蓄品として持っておくと、いざというときにも安心です。ぜひ一家に1つの備蓄味噌!ご用意してみてはいかがでしょうか。


私にとっても能登半島はとても思い入れの深い地域のひとつで、大好きな発酵食品がたくさんあります。今後の「買って応援」、「食べて応援」に向けて、能登半島を代表する発酵食品もご紹介したいと思います!お楽しみに!

 

 

執筆者プロフィール

麹エバンジェリスト

長瀬みなみ

 

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